アイツが、仕事上での彼とのトラブルについて、私に話す。
黙っている私。
無言で私をみつめたあげく、自分と彼と、一体キミはどちらの味方なんだい?と問うアイツに、そんな質問には答えられないと答える私。
キミは、やっぱり彼が好きなんだね。
ハッとした。
どちらの味方かと問う相手にあなたの味方だと言えない時点で、もう片方の味方をしていることになっていることに、気づいていなかった。
知っていたよ。ずっと、キミの心が、彼にあったこと位。
オレの方に向いてくれたのかと思ってたけど、違ったんだね。
それだけ言って、静かに背中を向けたアイツ。
ゴメンナサイ。
永遠に口にできない言葉を胸に秘めて、私は部屋を出る。